もし失踪宣告を取り消した時に再婚していたら?

失踪宣告は、生死がわからなかった失踪者を死亡したとみなすもので、この宣言が発動すると、死亡と同じく相続や婚姻の解消といった手続きが始まります。権利能力が失われることはありません。
ようするに失踪宣言が成されると、死亡してしまったものと同じく扱われるのです。
配偶者が新たに結婚することも、これで可能となります。
しかし、実際にその失踪者が生きていて、現れる可能性も歪めませんし、実際にそのようなことも多々あります。
その時にすでに配偶者が前婚を解消し再婚していたとすれば、その配偶者は後婚と前婚で重婚状態になってしまうこととなります。
もしこの再婚夫婦の関係が「失踪者が生きていたとは知らなかったから婚姻関係を結んだ」という善意のものであったとすれば、失踪したものとの間にあった婚姻関係が復活することはなく、重婚状態は回避できます。
しかしもし「生きていると知っていたのに」もしくは「失踪者合意の上で生きているにもかかわらず失踪したものとして失踪宣言を受けた」といったような悪意の存在が確認されたとすれば、失踪していた者との婚姻関係が復活してしまいます。
この時点で重婚状態となってしまいますので、失踪を前婚の離婚原因とし、再び現れたことを再婚の取り消し原因として一度すべてを解消するという方法で重婚を回避します。

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しかしここに「善意か悪意か」などを求めず、再婚を優先して当事者意思の尊重を行うべきであるとする考え方もあります。